「ワキガは生まれつきの体質だから、食生活とワキガは関係ない」
「食事療法でワキガは治せる!」
インターネット上ではこのように、ワキガと食べ物の関係について様々な噂が飛び交っています。
実際のところ、ワキガになるかどうかは生まれ持ったアポクリン腺の数や大きさによって決まるものですから、食事療法だけでワキガを完治させることは不可能だと言えるでしょう。
しかし、食事によってワキガ臭の強さは大きく変わります。軽度のワキガなら、食生活を改善するだけで「ワキガが治った!」と感じるケースも珍しくありません。
また、日本国内でワキガに悩む人が年々増加している最大の原因は、日本人の食生活の変化であると考えられています。
ワキガ臭を悪化させてしまう食べ物、また、ワキガ臭を軽減する効果のある食べ物の例をご紹介します。
ワキガの原因であるアポクリン腺から分泌される汗は、脂質やたんぱく質、糖質、アンモニアなどを多く含んでいます。
これらの成分が皮膚上で細菌によって分解されることで、ワキガ臭が発生するのです。
肉類・乳製品を初め、動物性たんぱく質や脂質を多く摂取すると、アポクリン腺の働きが活発になり、汗の分泌量が増えてワキガ臭も強くなってしまうと考えられています。
さらに、肉類や油分の多い食事はアポクリン腺から分泌される汗だけでなく、皮脂の分泌も活発化させます。
皮脂は酸化したり細菌に分解されたりすることで、皮脂臭を発します。これが一般的に「体臭」と呼ばれるニオイの元になっているものです。
つまり、ワキガ体質の人でなくても、皮脂の分泌が過剰になると体臭が悪化してしまうのです。
これがワキガ臭と混ざり合うと、より一層ニオイが強くなってしまいます。
アルコールには発汗作用があります。お酒を飲むと暑くなって汗がにじみ出てくる、という経験のある方は多いですよね。この時、エクリン腺だけでなくアポクリン腺も刺激されて汗が分泌されます。
さらに、アルコールは体内で分解されるとニオイの強い物質に代わるという性質もあります。このニオイ物質は汗を通して体外に放出されます。
この2つのはたらきの相乗効果により、お酒はワキガ臭を悪化させてしまうのです。
また、タバコも同様に、アポクリン腺を刺激して汗の分泌を増やすだけでなく、ニオイそのものも強くすると考えられています。
健康のためにも、お酒やタバコはほどほどに控えた方が良いでしょう。
この他にも、にんにく・たまねぎ・ニラなどのニオイの強い食べ物や、香辛料を多く使った刺激の強い食べ物、添加物の多いインスタント食品なども、ワキガ臭を悪化させると考えられています。
動物性のたんぱく質はワキガ臭を悪化させてしまうと書きましたが、その一方で動物性たんぱく質は、健康な身体づくりのためには大切な栄養素です。
「ワキガ臭を悪化させてしまう!」と神経質になり、動物性たんぱく質を一切摂らないということはおすすめできません。
動物性たんぱく質を摂るなら、肉類よりも脂肪分の少ない魚介類が良いでしょう。
おすすめは、野菜や魚介類を中心とした、伝統的な和食の献立です。
肉類やジャンクフードを好んで食べるという方は、和食をメインにした食生活を心掛けてみるだけでも、ワキガ臭が軽減することを実感できるのではないでしょうか。
ビタミンACE(エース)とも呼ばれるこれら3つのビタミンは、強い抗酸化作用を持っており、体内の活性酸素を取り除くはたらきがあることで知られています。
抗酸化作用といえば老化防止というイメージが強いですが、活性酸素はワキガ臭・体臭を強くしてしまう原因でもあるのです。活性酸素を除去することで、ワキガ臭を抑える効果が期待できます。
ビタミンAは魚類や緑黄色野菜に、ビタミンCは果物や芋類に、ビタミンEはナッツ類や魚卵などに多く含まれています。
これら3つのビタミンは、一緒に摂取するとお互いが助け合うように作用し、効果がアップするという性質を持っています。
食事の中でうまく組み合わせて摂ることをおすすめします。
この他、梅干しやきのこ、めかぶなど体内をアルカリ性に保つ働きのある食品や、消臭効果で知られる茶カテキンなども、ワキガ臭や体臭の軽減に効果があると言われています。
最初に書いた通り、食事療法だけでワキガを完治させることはできません。
ここでご紹介した内容は、あくまでワキガの症状の悪化を抑え、緩和させるためのものです。
「食生活をはじめ、日常生活でのケアにも気を使っているのにワキガ臭が気になる…」
「ワキガ対策に気を使い続ける日々から解放されたい!」
このような場合には、クリニックでの治療をおすすめいたします。
カウンセリングは無料です。まずはお気軽にご相談ください。