汗をよくかくな、という自覚症状をお持ちの方へ。
それは多汗症の症状かもしれません。
例えば
心あたりはありませんか?
でももし、それが多汗症だとしても、一体何をすれば・・・?
もちろん「病院で治療する」という選択肢も大切ですが、治療をはじめたところで、“今すぐ”多汗症が改善されるわけではありませんよね。さらには病院に行く時間をなかなか確保出来ない方もいらっしゃると思います。
そこでまずは、「これ、多汗症の症状かもしれないな」と思った際に、その症状を少しでも抑えるためにすべき “今日できる”対策法を考えてみましょう。
正直「汗を抑える」というところでいうと、市販されている〈制汗スプレー〉など身近に思い当たる対策もいくつか思い当たることでしょう。特に最近では、高い効果が期待できるものも増えていますね。
また汗わきパットなど、服の汗ジミ防止アイテムを使うというのもよくある対策 かもしれません。
しかし、それらは「一時的に汗を抑える」ものであり、多汗症そのものに影響するものではない、ということを忘れないでください。あくまで、「今、この汗をどうにかするために使うもの」として上手に活用していきたいですね。
では、多汗症そのものに影響をもたらす対策 とは、どのようなことをすればいいのでしょうか。
そう考えた時にまずすべきは、「日常生活の過ごし方を見直す」ということ。
でも一体、日常生活と多汗症がどのように関係しているのか、その根拠が気になりませんか?
多汗症の原因として多く挙げられているのが、「緊張」や「ストレス」。
つまり精神的要因からなる多汗症のケースですね。
この場合、そもそものストレス要素を取り除くことができれば一番良いのですが、日常生活をストレスフリーで過ごすというのもなかなかの難題です。
そこでその逆に、「リラックスできる時間」を作ってはいかがでしょうか。
例えば・・・
少しでもリラックスして、今日抱えたストレスを溜めこまない、というのも汗を抑制する効果的な対策と言えます。
ストレスが発生する背景には、様々なケースが考えられますよね。 対人関係によるストレスであったり、生活空間のストレスであったり・・・
仕事付き合いで、趣味の食べ歩きで・・・「暴飲暴食」していませんか? 毎日のハードワーク、夜中までスマホをいじって・・・「睡眠不足」になっていませんか?
もちろん食を楽しむことや、プライベート時間の充実そのものが、ストレスを解消するきっかけになることもあります。しかし、いずれにしても「適度」を守ることがとても大切です。
ストレスをため込むことそのものはもちろん、暴飲暴食や睡眠不足など生活習慣が乱れてしまうと、体をコントロールする自律神経が乱れてしまいます。すると、汗を分泌する働きにも影響し、多汗症を助長してしまうのです。
そのため、「バランスよく食べる」「よく寝る」といった、人が生きる基本となる正しい生活習慣を心掛けることが多汗症対策の大事な一歩となることでしょう。
「バランスの良い食事」は自律神経だけでなく、もっと根本的な要因も整います。
それは、「肥満」。
というのも、肥満の方は多汗症であるケースが多く報告されているからです。
「太っているから汗がでる!」その現象も一見当たり前のように感じてしまうかもしれませんが、バランスの良い食事をとることでそもそもの肥満を解決できれば、多汗症の悩みも改善に導かれることが大いに考えられる有効的な対策だと言えるでしょう。
また「食べる」という点では、「味覚多汗症」の可能性も外すことはできません。
味覚多汗症とは、熱いものや辛いものを過剰に摂取することで生じる多汗症の一種で、それらの摂取を減らすことで悪化を防ぐことができます。
ただし根本的解決につながる対策ではないので、「熱いもの・辛いものを食べている時の汗が抑制される」程度の効果を期待してください。
次に、コーヒーやたばこによる要因の可能性について。
実はニコチンやカフェインには「中枢神経興奮剤」という物質が多く含まれており、これを過剰に摂取すると自律神経の一つである「交感神経」を刺激してしまいます。
するとやはり、自律神経(交感神経)がバランスを失い、多汗症状の促進につながってしまうのです。
このように、日常生活にはあらゆる多汗症要因が潜んでいます。
そしてその裏を返せば、その要因一つ一つを日常生活の中で気をつけることで、過度な多汗症状を防ぐ対策となるのではないでしょうか。
セルフケアや生活習慣の見直し・心掛けで多汗症が解決されれば、良いに越したことはないのですが、なかなか頑固な多汗症であるケースも多いということは否定できません。
事実、日本人の4%が多汗症で治療を受けているという説も・・・。 たった4%と思いがちですが、実際には治療が必要であってもその必要性に気づけず一人で悩み続けている方も多くいらっしゃると言います。
だからこそ「これって多汗症かも?」「汗が多くて辛い」というご自身の心が発するサインに対して敏感になってみませんか?
尚、多汗症の治療には様々な種類があります。
治療法は決して一つではありません。 いざ「治療」となると不安もつきものかと思いますが、医師と共にあなたに合った治療を見つけることで、その不安や心配も解決されることでしょう。
つまり「治療」という根本的な対策も、なかなか見逃せない選択肢の一つなのです。